夏子の酒

東京の広告代理店で新米コピーライターとして働く夏子。
夏子は、兄が倒れたという知らせを聞いて、新潟の佐伯酒造へと帰る。
兄の無事を確かめた夏子は、父親に追い返されるようにして東京に戻る。
ある日、長谷酒造の特級本醸造「金寿」のコピーライトの仕事が舞い込む。
実家が作る「月の露」よりも美味しいとは思えなかった夏子だが、
上司にプロ根性を見せろといわれて、渾身のコピーを生み出す。
そんな折、兄が急逝してしまい――

働く女性としての在り方、酒造の跡継ぎ問題、父と娘の関係・・・
なんだかとっても深ーい漫画です。
第一巻の最後では、夏子は結局実家に戻ってくるのですが、
それまでの広告代理店での働きぶりにも強く共感できます。
大事にしていたコピーをよその商品のために差し出したり、
自分がいいと思うものよりもクライアントの意向を優先しなくてはならなかったり・・・
それでも夏子は諦めずに前向きに頑張っていました。
単に跡継ぎの兄が死んだから、仕事がいやになったからという理由で、
実家に帰ったわけではないんです。
コピーライトの仕事を通して、兄の夢を叶えたいという気持ちが強くなったのです。
仕事を変えること、生き方を変えることってなかなか勇気が要りますよね。

ところで、純米酒と本醸造の違いについては初めて知りました。
本状造酒というのは、アルコールを添加して、
水あめなどで味付けしているものだったんですね。
久しぶりに日本酒を飲みたくなりました。
ちびちび舐めながらこの漫画を読むのもなかなかオツではないでしょうか。